日本は台風や地震など自然災害の多い国であり、台風による被害も毎年のようにニュースで目にするものです。
戸建てを所有する以上、台風でいつ被害にあるかは分かりません。
台風の被害ができるだけ最小限にとどめるには、事前にしっかりと対策しておくことが重要です。
そこで、この記事では台風の事前対策や被害に遭った場合の対処法、台風に強い家を建てるポイントについて分かりやすく解説します。
Contents
戸建てでよくある台風の被害
近年の台風は大型化している傾向にあり、いつ戸建てが大きな被害を受けるか分かりません。
まずは、台風にどのような危険性があるのか、戸建てで代表的な台風被害についてみていきましょう。
風害
台風の被害としてよくあるのが強風による被害です。
気象庁によると、風速15~20 m/sで屋根瓦や屋根葺材が剥がれはじめ、40 m/sを超えると木造住宅が倒壊し始めるとされています。
一方、台風は風速15 m/s 以上で強風域、25 m/s以上で暴風域となり、強風の影響を受けやすいものです。
とくに、近年の耐風は大型化しており、風速40 m/s を超えるケースも珍しくありません。実際、2024年8月に発生し、鹿児島県に上陸した台風10号では最大風速50 m/sを記録しています。
台風では強風が何時間続くことも多く、その間に屋外ではさまざまなものが飛散します。
強風により戸建ての屋根や外壁が飛んでしまうだけでなく、飛来してきたもので窓ガラスなどに被害が出るケースもあるので注意しましょう。
風速によっては木や看板など大型のものが飛来し、家が大きく損傷する恐れも考えられます。
水害
台風では大雨も伴うため、雨によって戸建てが被害を受けるケースもあります。
たとえば、大雨により雨漏りしてしまう、近隣の河川が氾濫し浸水被害を受けるケースは代表的です。
さらに、下水道が逆流すると屋内の排水溝から水があふれるケースもあります。
雨漏りや浸水で屋内に被害が出ると、内装や家具家電に大きなダメージを受けるだけでなく、基礎部分が腐食するといったリスクが生じる恐れがあるので注意しましょう。
近年は台風の進路から外れた場所でも集中的な大雨となるケースもあるので、台風の進路とは関係なくても水害の対策をしっかりしておくことが重要です。
土砂被害
大雨は土砂災害のリスクも引き起こします。
山の土砂などが大雨で一気に下流に押し流される土石流や、がけと言った斜面が崩れ落ちるがけ崩れは、破壊力が大きく建物だけでなく人命にも大きな危険をもたらすものです。
とくに、土砂災害の危険性の高いエリアに住んでいる場合は、早めに避難するなど細心の注意を払うようにしましょう。
台風から戸建てを守るための対策
台風による戸建ての被害を最小限に抑えるには、台風前の対策が重要です。
台風の進路などの情報を小まめにチェックしたうえで、「家の周りの対策」「室内の対策」「避難の備え」をしっかり行っていきましょう。
以下では、具体的な戸建てを守るたえの対策を解説します。
<h3>家の周りの対策</h3>
家の周りの対策としては、以下が挙げられます。
- 外壁や屋根の点検とメンテナンス
- 雨戸やシャッターの準備
- 屋外の物の片付け
外壁や屋根の点検とメンテナンス
外壁や屋根に老朽化や破損があると、隙間から雨漏りする・強風で剥がれてしまうといった被害を受けやすくなります。
外壁や屋根は日頃から直射日光や風雨にさらされているので、想像以上に老朽化が進んでいるケースは珍しくありません。
台風前に外壁や屋根の状態をチェックして、必要に応じた補修などを行っておきましょう。
ただし、急に屋根をチェックするというのは難しいものです。
できれば、台風に関わらず定期的に屋根や外壁はチェックしてメンテナンスしておくことをおすすめします。
雨戸やシャッターの準備
強風や飛来したもので窓ガラスが割れるのを防ぐためにも、雨戸やシャッターは閉めておくようにしましょう。
窓ガラスが割れてしまうと、雨や飛来物が室内に侵入する、ガラス片でケガをするなど被害が広がってしまうので、窓の保護はしっかりすることが大切です。
屋外の物の片付け
植木や自転車と言った屋外にある飛ばされそうなものは事前に玄関内などに入れておくようにしましょう。
これらの物が飛んでしまうと自分の家を傷つけるだけでなく、他人の家に被害を出す恐れもあります。
園芸用品や洗濯用品、テラスに設置しているもの、外履きなど小さなものでも飛ばされると被害を出しやすいので、すべて回収することが大切です。
カーポートや室外機も補助柱や市販の固定器具を設置するなど対策しておくことをおすすめします。
また、側溝やベランダなどの排水口に汚れやゴミが溜まっていると、大雨で水がうまく流れず溢れたりする恐れがあります。
点検し必要に応じてゴミの除去やメンテナンスを行っておきましょう。
室内の対策
室内の対策としては以下が挙げられます。
- 窓ガラスに飛散防止フィルムを張る
- コンセントは抜いておく
- 防災グッズの用意
窓ガラスに飛散防止フィルムを張る
窓ガラスに飛散防止フィルムや強化フィルムを張っておくと、飛来物がぶつかっても窓ガラスが割れにくくなる、仮に、割れた場合でもガラス片が飛び散りにくくなります。
また、万が一の割れに備えて、カーテンやブラインドを閉めておくようにしましょう。
コンセントは抜いておく
浸水や雨漏りに備えて、家電のコンセントを抜いておくとよいでしょう。
とくに、雷が鳴っている場合は、落雷で家電が壊れるリスクもあるので抜くことをおすすめします。
防災グッズの用意
台風通過中は外出して買い物などができません。
状況によってはライフラインがストップすることも考えられるため、万が一に備えて水や食料などを用意しておくことが需要です。
最低3日分、可能であれば1週間分用意しておくと安心でしょう。
準備しておきたいものとしては、水や食料品だけでなく、常備薬や乾電池、モバイルバッテリーや衛生用品、ヘルメットやカッパ、衣類やタオルなどが挙げられます。
非常用品を保管する際は、自宅避難と避難所に避難する場合の両方を考えておくことが重要です。
一部はすぐに避難できるようにリュックなどにまとめて、手に取りやすい場所に備えておくようにしましょう。
避難の備え
避難に備えての準備を行っておくことも重要です。
先述した防災グッズを用意する以外にも、以下のような対策を講じておきましょう。
- 避難経路や避難場所の確認
- 家族と情報を共有しておく
避難経路や避難場所の確認
避難に備えて、最寄りの避難所や避難所までの経路と確認しておくことが大切です。
避難場所や自治体の防災マップや防災ポータルサイトでお確認できます。
また、避難経路に川がある場合は、避難中に被害にあう危険性もあるのでどのルートが安全かまで把握しておくようにしましょう。
家族と情報を共有しておく
避難所や避難経路を確認したら、家族と情報を共有します。
この際、集合場所や連絡方法なども話し合っておくことも大切です。
災害時には携帯電話がつながりにくくなるケースも多いため、いざというときの連絡手段を話し合っておくと安否を確認しやすくなるでしょう。
台風被害に遭った場合の対処法
実際に台風の被害に遭ってしまったらどうすればいいのでしょうか。
ここでは、台風被害に遭った場合の対処法を解説します。
応急処置をする
台風で窓ガラスが割れたなどの被害が出たら、まずはブルーシートで覆うなど応急処置を行いましょう。
ただし、応急処置を行うのは台風が完全に過ぎ去ってからです。
台風通過週に応急処置を使用と屋外に出るとケガなどの恐れがあるので注意しましょう。
なお、被害の修復で保険を利用する場合、手続き時に被害状況の報告として写真などが必要なケースがあります。
応急処置を行う前に、状況の写真を撮っておくと後々の手続きがスムーズになるでしょう。
保険会社や修理業者に連絡する
火災保険に入っていれば、台風の被害で保障を受けられる可能性があります。
保険の契約内容を確認したうえで、保険会社に連絡して対応の仕方を確認しましょう。
保険会社の連絡に合わせて、修理業者の手配も行っていきます。
保険会社への連絡が遅くなるほど保険金の支払いも遅れてしまい修復も遅れてしまいます。
また、修理業者も近隣で被害が多いと混み合う恐れがあるでしょう。
台風通過後は、後回しにせずなるべく早く連絡することが大切です。
公的支援を検討する
自治体や被害の規模によっては修繕などで補助金や助成金が受けられる可能性があります。
自治体によって補助金の有無は異なるので、ホームページや窓口などで確認するとよいでしょう。
台風に強い家を建てるポイント
台風などの災害でも安心して暮らすためには、災害に強い家を建てることも重要です。
ここでは、台風に強い家を建てる際にポイントとして以下の3つを解説します。
- ハザードマップの確認
- 外壁と屋根の耐風・防水性能を高める
- 鉄筋コンクリート造りにする
ハザードマップの確認
災害リスクは立地にも左右されます。
自治体が提供するハザードマップで、水害や土砂災害、地震による被害などのリスクを土地選びの段階で確認しておくことが重要です。
浸水や土砂災害などのリスクに備えるには、山や川から離れた標高が高いエリアが適しています。
ただし、同じエリアでも少し離れるとリスクが異なり、さらに地盤なども重要になってくるので専門家に相談しながら検討するとよいでしょう。
外壁と屋根の耐風・防水性能を高める
台風による水害や風害を防ぐには、屋根や外壁の性能も重要になってきます。
屋根や外壁は種類によって性能が大きく異なり、なかには強風でも吹き飛びにくいなど防災効果の高い種類もあるので検討するとよいでしょう。
しかし、性能の良い種類を選んでもメンテナンスが適切でないと効果を得にくくなります。
小まめに点検や適切な時期のメンテナンスを施して、良い状態をキープできるようにすることが防災リスクの軽減にもつながります。
鉄筋コンクリート造りにする
鉄筋コンクリート造り(RC造り)は重量があり強度も高いことから、台風による被害を受けにくいという特徴があります。
また、耐久性も高いことから土砂災害などの自然災害でも建物を守りやすい点もメリットです。
ただし、鉄筋コンクリート造りは木造に比べて建築コストは高くなりやすいので、コストとのバランスを考慮して検討するようにしましょう。
木造でも、平屋や浸水リスクを低くできる三階建てにするなどで災害リスクの軽減が可能です。
まとめ
台風の強風や大雨により、飛来物での破損や雨漏りや浸水被害などを受ける恐れがあります。
台風での被害を最小限にするには、事前の点検やメンテナンス、窓の保護や片付け、避難準備などが欠かせません。
また、そもそもの戸建ての造りを頑丈にする、安全性の高い立地を選ぶといった工夫も重要になってきます。
日本は毎年のように台風が上陸する国です。
安心して長く暮らせるように、戸建の台風対策をしっかり行っていきましょう。