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長期優良住宅で地震保険は必要?加入のメリット・デメリットも解説

「長期優良住宅で地震保険って加入したほうがいいの?」

「加入するとどんなメリット・デメリットがあるの?」

長期優良住宅は、定められた基準を満たしている性能の高い住宅のことです。もちろん耐震性能も高いので、地震保険に加入すべきかどうか迷ってしまいますよね。

そこでこの記事では、長期優良住宅と地震保険の関係性や、加入するメリット・デメリットを徹底解剖!長期優良住宅と地震保険の基本についても解説しています。

この記事を読めば、長期優良住宅と地震保険の知識はもちろん、地震保険に加入すべきかどうかも判断しやすくなるでしょう。

ぜひ最後までご覧ください。

長期優良住宅と地震保険のキホン

まずは長期優良住宅と地震保険とは何かを見ていきましょう。

2つの制度をよく知ることで、関係性や必要性を理解しやすくなります。

概要について大まかに解説していきますので、参考にしてみてくださいね。

長期優良住宅とは?

長期優良住宅は、長期間に渡って住宅を使用できるよう設計・建築された住宅です。認定されるには省エネ性や耐震性などの基準を満たす必要があります。

「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づき、劣化対策や耐震性、省エネ性、バリアフリー性など9つの性能基準が設定されています。建て直しやリフォームなどを最小限に抑えられるため、環境保護の観点からも注目を集めている住宅です。

「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」が発足された当初は、長期優良住宅を建てるのに100~200万円ほど余分な費用がかかっていました。現在は建築技術が進み、高い水準で住宅が建てられるようになったため、長期優良住宅の申請費10~15万円を支払うだけで住む場合もあるようです。

長期優良住宅は、耐久性と省エネ性能を重視した高品質な住宅であり、長期的な資産としての価値も高い住宅と言えるでしょう。

参考:国土交通省

地震保険とは?

地震保険は、地震や津波、噴火などによる損害を補償する保険です。住宅に限らず、家財をカバーする補償制度もあります。

地震災害による損失は大きく、火災保険ではカバーすることができません。地震保険と火災保険はセットで契約されることが多く、保険金額は火災保険の30%から50%の範囲で設定されるのが一般的です。万が一被災した場合は、被害の規模に応じて補償が行われます。

例えば、住宅が全壊した場合、最大で火災保険金額の50%(上限5000万円)が支払われます。地震等級の高い長期優良住宅は、地震保険の割引が適用されるため、一般的な住宅よりも割安で加入することが可能です。

大規模な災害が起きた際は、住宅の建て直しが必要になる場合があるため、備えとしても重要な保険だと言えるでしょう。

耐震等級が高い長期優良住宅は地震保険の割引がある

耐震等級が高い長期優良住宅は、地震保険の保険料割引が適用されます。耐震性能が高いほど、保険料が割安になる仕組みです。

長期優良住宅の耐震等級は、1から3までの3段階で評価され、等級が高いほど地震に強い構造になっています。地震保険は、住宅の耐震性に応じて割引が適用されるため、建物の倒壊リスクが低い長期優良住宅は、保険料の負担が軽減されるのです。

耐震等級2の場合、地震保険料は30%割引、耐震等級3では50%割引が適用されます。年間の地震保険料が10万円の住宅であれば、耐震等級2であれば7万円/年、耐震等級3なら、5万円/年まで抑えることができるのです。

耐震等級が高い長期優良住宅は、地震に対する安全性を確保できる上に、地震保険料の大幅な割引が受けられるため、経済的なメリットも大きいと言えるでしょう。

地震保険加入のメリットとデメリット

次に地震保険に加入するメリットとデメリットを見てみましょう。

災害の備えにピッタリの地震保険ですが、実はデメリットもあります。

両者を見比べて、加入すべきかどうかの判断材料にしてみましょう。

メリット

地震による損害補償

地震保険に入って入れば、地震や噴火、津波による建物や家財の損害補償を受けることができます。被災時に経済的なリスクをカバーできるのが魅力と言えるでしょう。

地震保険は、自然災害による被害を受けた際に、生活の再建を支援する目的で運営されています。政府と保険会社が共同で運営しており、被害の程度に応じて、全損・大半損・小半損・一部損といった段階で補償金が支払われる仕組みです。

たとえば、全損と認定された場合は地震保険の保険金額の100%が支払われ、大半損なら60%、小半損では30%、一部損なら5%が支払われます。

地震保険に加入しておけば、被災時の経済的な不安を、最小限に抑えることが出来ることが可能です。

一部税金が控除される

地震保険に加入して支払った保険料は、税金の控除対象となるため、所得税や住民税の負担を軽減できます。

地震保険料控除は、年末調整や確定申告を通じて申請することで、1年間に支払った地震保険料が所得控除の対象となり、課税所得を抑えることが可能です。

控除額は、所得税では最高50,000円、住民税では最高25,000円まで控除されます。年間で30,000円の地震保険料を支払った場合、その全額が控除の対象となり、所得税および住民税から減額される仕組みです。

ちなみに火災保険は控除対象になりません。万が一の経済的なリスクのみならず、平時の節税としても地震保険は役立つのです。

デメリット

保険料のコスト

地震保険は自然災害に対する重要な備えですが、コストの面でデメリットもあります。

地震保険は火災保険とセットで加入する必要があるため、保険料が追加でかかります。また、地震保険の補償額は火災保険の50%が上限であり、建物や家財の価値全額をカバーできない場合があることもデメリットと言えるでしょう。

例えば、地震によって家が「一部損」と認定された場合、保険金額の5%しか受け取れないため、修理費用の自己負担が大きくなる可能性があります。

地震保険は万が一に備えるために有効ですが、補償額の制限やコストの高さに注意が必要です。

免責額によっては補償を受けられないことも

地震保険の免責額は保険料を抑える効果がありますが、実際に地震被害が発生した際に保証されないリスクがあります。

地震保険には免責額が設定されており、損害が発生した際、免責額に満たない損害については保険金が支払われません。そのため、軽度の損害では補償を受けられない場合があり、せっかく加入していても自己負担になる可能性があるのです。免責額を大きく設定することで保険料が安くなりますが、一長一短と言えるでしょう。

例えば、免責額を30万円に設定していた場合、地震による被害が30万円未満であれば一切補償が受けられず、修理費を全額自己負担することになります。

免責額の設定は、適切なバランスを取らないと自己負担が増えるリスクがあるため注意が必要です。

長期優良住宅でも地震保険は必要なの?

地震保険は、地震や津波による被害から住まいと家財を守るために、必要不可欠と言えるでしょう。

日本は地震大国であり、近年も地震が頻発しています。2021年の福島県沖地震でも、建物やインフラに多大な被害が及びました。地震保険は、火災保険では補償されない地震や津波による損害をカバー可能です。加入することで、万一の際に経済的な負担を軽減できるため、安心感を得られるでしょう。

例えば、東京都内で建物が地震によって全壊した場合、復旧費用は数千万円に達することがあります。地震保険に加入していれば、全壊の場合は保険金の100%が支払われ、最大で5000万円の補償を受けられるのです。被災直後は経済的にも困難が続く可能性がありますから、地震保険に加入しておけば、そのような心配も最小限で済みます。

地震が頻発する日本では、地震保険はお守りのような存在だと言えるでしょう。

【まとめ】長期優良住宅でも地震保険は加入しておくと安心

ここまで長期優良住宅と地震保険の基本や関係性について解説してきました。まとめると次のようになります。

  • 長期優良住宅は特定の基準を満たす高性能な家屋である
  • 長期優良住宅は地震保険の割引を受けることができる
  • 長期優良住宅でも地震保険に加入しておくと安心

耐震等級の高い長期優良住宅ですが、絶対に安心とは言い切れません。そのため、万が一に備えて地震保険には加入しておくと良いでしょう。

ただ、長期優良住宅の認定や地震保険への加入は、様々な手続きが必要であり、一朝一夕にはできません。

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